昨夕、渋谷の宮益坂とハチ公園前交差点間の旧246で、韓国女性アイドルグループが歌手デビューするのだと、ラッピングトラックが音をばら撒きながら走っていた。

日本人相手なので、日本受けするような面々…少女時代やKARAと比べ、日本に入ってきても違和感が薄いように感じられた。グループ名やスタイルでは、「J-POP」そのもの。でも、そこは韓流なので、ビミョーに違和感があった。

音について、ちょっと頭をめぐらせて見た。15年前の小室哲哉サウンドっぽいなと思えてしまった。それから、最近日本に入ってくる韓流はアイドルグループばかりで、ソロや実力派が全く入ってこないことにも気がつかされる始末。

日本でアイドルビジネスなるものは、事実上昭和で終わってしまったようなものだ。平成に入ってソロで成功した人って、「アイドル」とくくっては失礼な人ばかり。宇多田ヒカル、中島美嘉、aiko、Superfly、MISIA…

小室ファミリーで成功を収めた安室奈美恵、「実力よりパーソナリティ」で?成功を収めた倖田來未など、ビミョーなズレが出てくるのはお許し下さい。

ソロで成功した男性アイドル? そんなの最近いるか? 男性アイドル≒ジャニーズ事務所みたいな雰囲気だが、SMAP、TOKIO、嵐、KAT-TUN、関ジャニ∞…グループばっかり。グループから枝分かれして成功しているSMAPの面々、「V6」の肩書が邪魔になってしまった「あさイチ」井ノ原快彦に「SP」岡田准一などなど、後に個人活動で成功を収めるがいないでもないが、ソロでのスタート、最近いない。

何で、日本のアイドル市場が「ジャニーズvs韓流」「AKB48vs韓流」になっちまったかを考えてみると、「カネが全てさ」って結論になってしまう。

日本のアイドル歌手として成功を収めた人を並べてみた。

御三家(西郷輝彦、橋幸夫、舟木一夫)、新御三家(郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎)、たのきんトリオ(近藤真彦、田原俊彦、野村義男)に代表される男性陣。

南沙織、天地真理、山口百恵、キャンディーズ、岩崎宏美、ピンクレディー、松田聖子、小泉今日子、菊池桃子、中山美穂、南野陽子に代表される女性陣。

あれ? みんな昭和の人じゃないか。

平成に入っての縮小経済と、少子化のダブルパンチで、日本のアイドルビジネスが成り立ちにくくなってしまった表れじゃないか。

そこで、グループで育成し、有力な人を引き上げる仕組みに変わってしまった。公開養成学校のようなものだ。

だが、それでもどうにもならなくなり、アイドルビジネスが更に縮小した結果、ジャニーズ寡占化、ハロプロ寡占化→AKB48寡占化になってしまったというだけ。

まともに成立した最後のアイドルは、SPEEDまで遡らないといけない。これでも4人組だ。

ジャニーズやAKB48を支えるファンが、常軌を逸した、異常な太客の大人買いで支えているような状況。そこまでしないと日本国内のコストでは成立しないと言う事か。

韓国の人件費は、日本の3分の1ほどと聞く。そこで、日本では成り立たないアイドルビジネスに、安い人件費ゆえに成立する韓国が参入してきたと考えると訳が分かる。

前田敦子や大島優子の年収が2000万円(?)なのは、多忙ぶりから安過ぎる、チープ(Cheap)過ぎると思ってしまうものの、韓流アイドルだったら、2000万円(約2億8000万ウォン)でもエクセレント!(Excellent)と察しが付いてしまうんですから。

日本と韓国のプロ野球、Jリーグ×Kリーグの年俸で考えても一目瞭然。そんなもんさと考えると、日本の芸能メディアが「韓流」を使いたがる理由が分かってしまう。

感情論を除いてしまえば、テレビ局が「韓流」に占められる理由は、「コスト」ばかり。株式会社に本当に必要なのは、視聴率ではなくて収益。1000万円の経費をかけて1050万円の売上を得るより、100万円の経費で200万円の売上を得たほうがいい。それが、安上がりな韓流推しにつながってしまっているように思えてしまう。

テレビ局のお財布事情が、韓流推しにつながり…というより、利害が一致したのでジャパニゼイション(Japanisation)を韓国でやって日本に持ち込んでいるだけって結論に至ってしまった。

※8/29のレート(1円≒14ウォン)で計算しました。

※Japanisationは、最近「欧米の景気動向が、バブル後の平成日本の状況に似てきた」と指す事が多いが、ここでは「日本受けするアイドルを韓国で作っている」の意味です。

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フジテレビの韓流過剰放送・サブミリナル状況の本質は、「利益至上主義」とは思えてしまうものの、感情的には不快だ。

論理だけで対応しきれる部門だったら、単なる発注先変更と処して終わりだが、この件はちょっとね。

フジテレビへの怒りが、なぜ花王に飛び火したかについては、理由が分かるまではなんのこっちゃ? で済ませていたが、理由が分かって納得してしまった。

ある人が、花王の生活者コミュニケーションセンター消費者相談室に「何で韓国偏重甚だしいフジテレビに大量CM出稿するのか」と問い合わせたところ、失礼な対応をされてしまい、怒りを2ちゃんねるにぶつけたら、一気に拡散してしまったと言う事。

完全に花王の不手際だ。

その結果、アマゾンの花王製品レビュー欄が炎上し、Yahooファイナンスの花王掲示板が炎上し、2ちゃんねるでも攻撃対象にされということになってしまった。

【Yahooファイナンス・花王掲示板】

http://messages.yahoo.co.jp/bbs?action=q&board=4452

完全に人災だ。メガネをなくした状態で新幹線乗務に当たった運転手並みの酷い人災だ。不景気に、民主党の体を成さない運営に、海外のデモムーブメントがあったところに、東日本大震災・東電福島原発事故で一気に不満をぶちまける素地ができてしまった今日である。

こんな状況下で、下手を打ったらどうなるか。
花王の例は、コールセンターのすべからず事例集として、記憶しておく以外にないでしょう。

拡散してしまった怒りの震源である人の怒りは、「東芝ビデオデッキ事件」被害者の怒りより小さそうだからなおさら。

自分が買ったDELLパソコンの初期不良で、ぶしつけな中国人の高慢ちきなマニュアル対応への忌々しい精神的疲労にと時間的損失に、修理での3往復と、結果的に3万円の追加費用(OSを買った、バックアップ媒体なしのせいで、ノートンセキュリティが消されたなどなど)を要してしまった怒りの方が、花王事件の震源より明らかに大きいと思うものの、DELLの件は全然拡散していない(活動していないのもあるが)。

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本当なら、日本芸能マスコミがが韓流輸入に頼り切るようになってしまった事を、家電製品と比較しながら書くつもりだったが、スペースの関係で断念しました。